トヨタの「ヤリス」は、2020年2月に発売された4代目のコンパクトカーです。燃費の良さや走りの評価が高い一方で、「内装が安っぽい」「ひどい」という声も少なくありません。
ただし、ヤリスは2026年2月の一部改良で、電動パーキングブレーキや前席アームレスト、大きな画面のディスプレイオーディオなど、内装まわりの不満に応える装備が追加されています。この記事では、内装が安っぽいと言われる理由と、最新モデルで実際にどう変わったのか、質感を上げるにはどうすればいいのかを整理します。

【結論】ヤリスの内装は「価格なり」だが、2026年の改良で使い勝手は大きく向上
- 樹脂パーツが多く、触れたときの質感は価格相応で「安っぽい」と感じる人がいるのは事実
- 一方で、手引き式のサイドブレーキやアームレストがないといった使い勝手の不満は、2026年2月の改良でかなり解消された
- 上質な内装を求めるなら、上級グレードの「Z」や特別仕様車「Z“URBANO”」、アクセサリーパーツで補うのが現実的
ヤリスの内装が「安っぽい」「ひどい」と言われる理由
ネット上でよく見られる内装への不満と、最新モデルでの状況をまとめます。
| よくある不満 | 内容 | 2026年2月改良後の状況 |
|---|---|---|
| 素材が安っぽい | ダッシュボードやドアの内張りが硬い樹脂 | 基本的な素材は変わらず |
| サイドブレーキが古い | ハイブリッド車も手引き式だった | ハイブリッド車に電動パーキングブレーキを標準装備 |
| アームレストがない | 長距離で腕が疲れる | ZとGに前席アームレストを追加 |
| 画面が小さい | ナビ画面が見にくい | Zに10.5インチ、Gに8インチのディスプレイオーディオを設定 |
| 後席が狭い | 大人4人だと窮屈 | ボディサイズは変わらず |
理由①樹脂パーツが多く、素材に高級感がない
ヤリスのダッシュボードやドアの内張りは、多くが硬い樹脂でできています。手で触れたときの感触や見た目の質感は、同じトヨタでも上のクラスの車と比べると見劣りします。これが「安っぽい」と言われる一番の理由です。
実際はどうか
ヤリスはガソリン車なら170万円を切る価格から買えるコンパクトカーで、内装にお金をかけるよりも、燃費や安全装備、走りの性能を優先して作られています。素材の質感は「価格なり」と考えるのが妥当で、ひどいというほどではありません。組み付けの精度は高く、きしみ音などの不満は少ない車です。
理由②サイドブレーキが手引き式だった

2026年1月までのヤリスは、ハイブリッド車も含めて手で引くタイプのサイドブレーキでした。ライバル車の多くが電動パーキングブレーキを採用するなか、「古くさい」「信号待ちで足が疲れる」という声がありました。
実際はどうか
2026年2月20日に発表された一部改良で、ハイブリッド車に電動パーキングブレーキとブレーキホールド機能が標準装備されました。ブレーキホールド機能があれば、信号待ちでブレーキペダルを踏み続ける必要がなくなります。ガソリン車は引き続き手引き式なので、この装備が欲しい人はハイブリッド車を選びましょう。
理由③アームレストがなく、長距離で疲れる

以前のヤリスは前席の間にアームレストがなく、長距離ドライブで腕の置き場に困るという不満がありました。
実際はどうか
2026年の改良で、ZとGに前席のソフトアームレスト(コンソールボックス付き)が追加されました。小物を入れられる収納にもなるので、使い勝手と見た目の両方が向上しています。
理由④ナビ画面が小さい

コンパクトカーとはいえ、ナビ画面の小ささを不満に感じる人もいました。ダッシュボードの中で画面が目立たず、全体が地味に見える原因にもなっていました。
実際はどうか
2026年の改良で、Zにはコネクティッドナビ対応の10.5インチディスプレイオーディオ、Gには8インチのディスプレイオーディオPlusが設定されました。大きな画面が付くことで、運転席まわりの印象もぐっと現代的になっています。
理由⑤後席が狭い
ヤリスは全長3,950mmのコンパクトなボディで、運転のしやすさを優先した設計です。そのため後席の足元や頭上には余裕がなく、大人4人で長時間乗ると窮屈に感じます。
後悔しないための対策
後席に大人を乗せる機会が多いなら、同じヤリスの名前を持つSUV「ヤリス クロス」や、ひと回り大きいコンパクトカーも検討しましょう。後席の広さや車中泊のしやすさはトヨタ ヤリスで車中泊はできる?後部座席は狭い?で詳しく解説しています。
2026年2月の一部改良で変わった内装・装備
2026年2月20日に発表され、3月2日に発売された一部改良モデルの主な変更点をまとめます。
- ハイブリッド車に電動パーキングブレーキとブレーキホールド機能を標準装備
- ZとGに前席ソフトアームレスト(コンソールボックス付き)を追加
- Zにコネクティッドナビ対応の10.5インチディスプレイオーディオ、Gに8インチディスプレイオーディオPlusを設定
- 全グレードにスマートエントリー&スタートシステムを採用
- Zに新色「マスタード」を追加し、ドアミラーとシャークフィンアンテナをブラックに統一

グレードによる内装の違い
ヤリスは同じ車でも、グレードによって内装の印象が大きく変わります。2026年2月時点の主なグレードの価格(税込)と、内装の特徴をまとめます。
| グレード | 価格(税込) | 内装の特徴 |
|---|---|---|
| X | 1,697,300円〜(ハイブリッドは2,249,500円〜) | 必要最低限のシンプルな内装 |
| G | 2,072,400円〜(ハイブリッドは2,445,300円〜) | 8インチ画面と前席アームレストで使い勝手が向上 |
| Z | 2,301,200円〜(ハイブリッドは2,669,700円〜) | 10.5インチ画面など装備がもっとも充実 |
| Z“URBANO”(特別仕様車) | 2,307,800円〜 | ウッド調の加飾で、落ち着いた上質な雰囲気 |
内装の質感を重視するなら、ZかZ“URBANO”が候補になります。とくにZ“URBANO”はダッシュボードからドアトリムにかけてウッド調の加飾が入り、コンパクトカーとは思えない落ち着いた雰囲気に仕上がっています。
内装の質感を上げる方法
購入後に内装の質感を上げたい場合は、次のような方法があります。
- 純正アクセサリー・モデリスタのパーツ:インテリアパネルやシートカバーなど、車種専用品なので見た目の一体感が高い
- シートカバー:レザー調のシートカバーに替えるだけで、室内の印象が大きく変わる
- アームレストや収納の後付け:2026年1月以前のモデルや、Xグレードの使い勝手を補える
車種専用の純正パーツは価格が上がりますが、見た目の自然さや保証の面で安心です。予算と仕上がりのバランスを考えて選びましょう。
それでもヤリスが選ばれる理由
内装への不満がある一方で、ヤリスは非常に売れている車です。2025年(1〜12月)の登録車ランキングでは、ヤリスクロスを含めたヤリスシリーズが16万6,533台で1位でした。
- ハイブリッド車のWLTCモード燃費は最大36.0km/Lと、トップクラスの低燃費
- 全長3,950mmのコンパクトなボディで、狭い道や駐車場でも扱いやすい
- ハイブリッド車には4WD(E-Four)も設定され、雪の多い地域でも選びやすい
運転のしやすさについてはヤリスは運転しにくい?視界が悪い?、色選びについてはヤリスの不人気カラーはどれ?も参考にしてください。
ヤリスの内装に関するよくある質問
ヤリスの内装はなぜ安っぽいと言われるのですか?
ダッシュボードやドアの内張りに硬い樹脂が多く使われているためです。低価格と燃費性能を優先したつくりで、素材の質感は価格相応です。
ヤリスに電動パーキングブレーキは付いていますか?
2026年2月の一部改良以降のハイブリッド車には、電動パーキングブレーキとブレーキホールド機能が標準装備されています。ガソリン車は手引き式です。
内装が一番いいグレードはどれですか?
装備がもっとも充実しているのはZです。質感や雰囲気を重視するなら、ウッド調の加飾が入った特別仕様車Z“URBANO”もおすすめです。
【まとめ】ヤリスの内装は改良で着実に良くなっている
ヤリスの内装が「安っぽい」と言われるのは、硬い樹脂パーツが多く素材の質感が価格相応だからです。ただし、手引き式のサイドブレーキやアームレストがないといった使い勝手の不満は、2026年2月の一部改良でかなり解消されました。
内装の質感を重視するならZやZ“URBANO”を選び、必要に応じてアクセサリーパーツで補うのがおすすめです。燃費や扱いやすさを重視する人にとって、ヤリスは今でも有力な選択肢です。
参考:トヨタ自動車 ニュースルーム(2026年2月20日 ヤリス/ヤリス クロス 一部改良)、トヨタ公式サイト。価格は2026年2月の一部改良後の参考価格。登録台数は日本自動車販売協会連合会の調べをもとにした報道より。
